タイマグラへ

20161104

10月の末。
学生時代の友人、ムクが岩手に遊びに来てくれた。
普段、東京のど真ん中で生活するムク。
「自然がたくさんあるところにいきたい」とリクエスト。

岩手に来ればそれだけで空気は美味いし
私の住む紫波だって見渡せば山・川・畑だ。
でも、本当の自然はこんなものではない。
この際ず~っと行きたかったあそこに行こう!
ということで出かけた「タイマグラ フィールドノート」

山小屋 フィールドノート
http://www.taimagura.com/yama/fieldnote.html

県道25号線に乗り早池峰を目指す。
天気予報は雨だったのに運良く晴れて、
ちょうどこの日に色づいたという紅葉を見ながら
ムクと二人、のんびり大迫を抜ける。

こちら方面を運転するのは初めてに加え
途中から携帯の電波が届かないということで
私の主人が心配して、事前にルート走行し
それを詳細な地図に起こして渡してくれた。
更にそれを土地勘ゼロのムクに丸投げし(謝)
他力本願一直線で迷うことなく快適ドライブ。

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美しい岳樺(ダケカンバ)

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早池峰はもうすっかり葉が落ちて冬の様相。
冷たく強い風が吹き、立っていられない。
今年いちはやく感じた冬の空気。
ここから少し下るとまた紅葉が復活する。

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今は使われていない養魚場のヘアピンカーブを曲がり
橋をひとつわたるとフィールドノートに着いた。
ご主人と女将さんが、表で出迎えてくれた。

弟さんの手作りの桶風呂につからせてもらい、
身体の芯から温まって、薪ストーブを囲み
手作りの夕食をいただく。
塩麹に漬けたお豆腐や、サンマの酢締め、
カボチャのザブジなど工夫のあるお料理で、
何を食べても美味しく自然と心が安らぐ。
お酒もいただきながら、4人で色んな話をした。


戦後、10件ほどの開拓農家が入植し、
最後の1件となった、向田久米蔵さん、マサヨさん夫妻。
(マサヨさんは映画「タイマグラばあちゃん」で有名)
夫妻の隣の空き家に引っ越してきたのが
フィールドノートのご主人である奥畑充幸さん。
もともと日本アルプスの槍ヶ岳の山小屋で働いていた
奥畑さんは、自分の山小屋をやりたくて、ひとり大阪から
やってきたのだという。来年で30年が経つ。
ここタイマグラに移住を決めた時のエピソードや
ちゃんと住めるように少しずつ改築する話が面白かった。

「生活水を自分で掘ろうとしたとき、まだ元気だったじいちゃんに
良い水が出る場所を教えて貰ったことが本当に嬉しかったですね
受け入れて貰えたような気がしましたから」

なんかわかるなー。私もよそ者なもんで。しみじみ。

「ヒューイ ヒューーイ」
鹿の鳴き声が聞こえる。
女将さんの山代陽子さんが、お釜をくるんだ布を丁寧にはがし、
美味しい雑穀米と、お味噌汁をよそってくれる。
鉱物マニアの奥畑さんは、秘蔵コレクションを展開。
川で採れる砂金、山で採れる山金、肉眼で見える肉眼金。
松ぼっくりの殻のようなものの中にある、オパール。
あとは聞いても覚えられないカタカナの石。
すごい、本物の鉱物マニア。人生で出会うのは二人目。

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大事な話を沢山聞いた。夜が更けるまで。
じいちゃん、ばあちゃんは知っているんだということ。
命とともに引き継がなければならない大切な生きる知恵を
私たちは引き継いでいないということ。
ゆえに起こる災害は、決して「未曾有の大災害」ではないということ。
心に深くささって、痛いくらいだった。


「帰りたくないなー・・」と言いながら東京に帰ったムク。
今度は早池峰山に登ろう、と約束した。
離れていても、学友というのはかけがえのないもの。
何年ぶりに会っても一瞬であの頃に戻ってしまう。
今回、一緒にタイマグラに行けて、良かった。
また行こうね。

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奥畑さん、陽子さん、美味しいご飯とあったかいお風呂
ありがとうございました。楽しく優しいひとときでした。


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岩泉へ 2

20161010

10月も継続して無料で運行している
盛岡市の岩泉行きボランティアバス。
1ヶ月ぶりに参加申し込みをした。

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なんやかんやと荷物を持っていくと、
自分の手におえなくなるので好きではない。
でも前回のボラバスでお友達になった神奈川の女性が
泥だしなどの作業で役立つグッズを教えてくれたので
さっそくホームセンターへ買いにいき、とりあえず追加したもの
写真右上の「ミニほうきセット」と
小さい角スコップのような「十能」
あと、前回不足していた「土嚢袋」。

その他は普段から使っているものばかりなので
なんの負担もない。まとめてリュックに詰めればok!
長靴をひもで結んでコンパクトにする方法も、その女性から教わった。
あと、角スコか剣スコを持っていく。
(負担でなければ2丁持って行っていくと良い)

愛宕分庁舎に6時半までに集合し、
前回は無かったアンケートを記入。
ボランティア保険加入の有無と、インソール、防塵マスクの有無。
インソールは、前回釘を踏み抜いてケガした人がいたので
怖くなり、ポリエステル積層の一番安い物を買って長靴に仕込んでおいた。
防塵マスクは災害から時間が経過し
現場ではカビが発生しているため必ず着用、と
盛岡市のHPにあったので買いに行ったところ
男性用の大きい物しか無く、買わなかったのだけれど
持っていない人には受付で支給してくれた。

40名の定員で参加者は38名。
13人~10人のチームと5人のチームに分かれた。
各グループから1名リーダーが決められる。
私は10名のチームになり、リーダーは
なんと前回と同じMさん 笑
Mさんも盛岡市のバスボラは私と同じ1ヶ月ぶりとのことで
すごい偶然。嬉しかった。

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今回の現場は小川地区の袰綿(ほろわた)にある民家。
泥出しがほぼ終わっているので洗浄となる。
高圧洗浄機で床下の泥を落とし、壁や窓にこびりついた
泥を拭いたりという作業。

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隅の泥出しに
十能とミニホウキが活躍しました~

家主さんは現在紫波の息子さんのお宅へ避難をされており
休日に息子さんが片付けをしに来る生活を続けている。
「もう諦めようかと思ったんだけど、
両親が、やっぱり帰りたいと言うので・・・」
住み慣れた家を諦めるにはあまりに突然すぎる。

9時から15時までの活動で、本当に助かりました、と
お礼を言っていただけたけど、実際はお礼を言われるほど
進んでいるとは思えない・・。
今回は10名という人数がちょっと多いような感じがあった。
色々な事を加味したうえの事なので仕方ないかな。
そういう事も含めてのボラバスということ。

国体もあり、本当に忙しいなかお仕事をしてくれる
県職員さんにも頭が下がる。
11月のボラバスはまだどうなるか未定ということなので
どうか宜しくお願いします、と、要望は伝えてきた。

寒くなる前に、少しでも作業が進みますよう。
遠方から来てくださるボランティア団体さんも
本当にありがとうございます、ご苦労様です。


東根山登山

20161007

今日、岩手山は初冠雪だったようで
またすこし季節が進んだことを知る。

いつも見上げている水分(みずわけ)の東根山は
紫波町と雫石町の間にある頭の平たい山。
この山に抱かれ生かされている、
日々そう感じながら暮らせることに感謝している。

10月1日、初めてこの東根山に登った。
山男のクロさんと、私と同じく登山初心者のはるさんと。
この日は偶然にも新月で、何かを始めるには絶好の日。
朝から爽やかな秋晴れに恵まれ、わくわく登山のはじまり、はじまり。

東根山は標高928m、往復約10km。
「週イチで7Km走ってるし・・・大丈夫じゃない?」というのが
はるさんと私の、自分を安心させる呪文。 笑
(稲荷街道20Km歩いたし・・も、しかり)

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「東根山は登山じゃねーから。」
と言い放つクロさんのペースに引っ張ってもらい
頑張って登りました。

東根山の下の方はほとんど杉林で、景色の変化がないので
いまいちつまらない山、と言われているよう。
地元の人でも登ったことのある人は案外少ない。
上の方にいくと雑木の森となり、ブナやホオノキがある。
登りながら、ボリ(きのこ)を探すクロさん。
だめだ、今年は全然ないや~
月夜茸(毒キノコ)ばっかりだよ~

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蛇石展望台。
突如現れる大きな岩に登ると、紫波の町が見渡せる。
汗をかいていても、5分休むと冷えてくるから
あんまり休まないよ、とクロさん。
山道を延々と登り、急に笹が茂ってきて、明らかに様子が
変わったな~と思ったら、

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見晴らし展望台に到着!

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雫石方面が見渡せる。

ほんとうに、突然。こんな天国みたいなところに・・・
感動するはるさんと私。
レジャーシートを広げてお茶タイム。
前日クロさんが6時間かけて作ってくれた栗しぼりが絶品で、
それもめちゃくちゃ嬉しかった!喜

ここが頂上かと思いきやそうではなく
さらに登ると三角点があるのだけれど、
ひらけていないので何にも見えない。
一度来たことがある人は、見晴らし展望台まできたら
下山してしまうようだ。
頂上から、南昌山、赤林山と、紫波三山縦走コースがあるそうだが
数年前の水害でが荒れていて危険なので行けないそうだ。
東根山でもあちこちでその爪痕が見られ大雨の恐ろしさを改めて感じた。



結局、登り2時間半、下り1時間半と
登りが予定より30分遅かったけど、
充分に満喫&満足でした。

そして今回一番驚いたことは、
下山途中にすれ違った生足ショートパンツで登るおひとりさま美女が
疾走しながら下山していったこと。
これがあのトレイルランニングといつやつかー!?
「やってみたいなー!」と一瞬思ったけど、
ガッ!ズサアアアア!びええ~ん!
転んで皮膚がずるむけになった画が脳裏に浮かんでしまった 痛

とにかく東根山初登山ができて、感無量の日でした。
次回の登山予定は鞍掛山になりそう。

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頂上で迎えてくれた癒やし顔の月夜茸


岩泉へ

20160912

台風10号により被災した岩泉町へ12日(日)
泥出しボランティアとして行ってきました。

知り合いのKさんに、ボランティアに行きたいが
交通状況に不安があるので
良い情報があったら流してほしいとお願いしていたところ
7日の深夜、盛岡市が11日と12日にバスを出してくれる
ことになったと教えてくれたので、すぐに申し込みをした。

なにしろ初めてなので、ボランティア保険の件など
事前に社協に問い合わせたところ、
今回は、バスの中で手続きが出来、しかも天災Aが
無料で入れるということだった。
手続きに行く時間はなかったので助かった!

盛岡市役所愛宕町分庁舎に6:30分に集合。
作業に必要な道具が不足しているとHPにあったけど
仕事柄集めれば何でも集まるものの、
バスで行くのだし、状況が全くわからないので
ガチャガチャと持ち込んでも困るかもしれないと思い、
まずは最低限必要と思われる角スコップと剣スコップを持参。
ところがバスに乗る前に、「どちらか1本で」と言われ、
悩み抜いたあげく、角スコ(雪かき用アルミ製)を選んだ。

両日とも74名の募集で、すぐ定員になると思っていたけど
結局は70名未満の参加だったそうで、本当に以外。
人が足りないのに、もったいない。もっと沢山参加してもらいたい。

バスで隣になった人は神奈川から来た女性だった。
仕事終わりに、夜行バスで来てくれたのだという。
ボランティア経験豊富な彼女の話は、一語一句しっかりとした
説得力があり、わかりやすく、とても勉強になった。

バスの中で5人一組に分けられそれぞれリーダーを決定。
社協さんがふりわけてくれるので、そこで無駄な時間をさくこともなく
スムーズに。

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センターに到着後、すぐにリーダーミーティング開始。

今回は、氾濫した小本川沿いの小川地区の民家の泥出しということで
センターから歩いてすぐの被災家屋へ。
すでに畳や家財がすべて運び出されている状態で、
昨日のチームの後を引き継いで床下の泥出しをした。

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今も土色の小本川。
石がごろごろしているところが本当は土手で、
桜並木があったのだというが、今はすっかりどこかへ流されて
何にもない。「川がだいぶ近くなった」と家主さん。この手前に家がある。
腰の高さまであらゆるものが絡まった状態の土砂がなだれ込んできた。
畑も土砂にすっかり埋まっている。
流れてきた土砂は異臭を放っていて、私たちがスコップで
ほじくった土砂にはすべて石灰をまいて消毒をした。

作業は9時から15時まで。
公民館が近くにあったので、トイレ、お昼の場所に困ることはなく
無理のないようにリーダーの指示で定期的に休憩を入れるなど
岩手県、盛岡市、岩泉社協さんのしっかりした仕切りのおかげで、
安全と健康が確保され作業することができた。
皆さんずっと働きづめでお疲れのところ、丁寧に対応していただいて
本当に、頭が下がる思いです。
最後に、岩泉社協の女性から声を詰まらせたお礼の言葉の後、
どうかこの情報をどんどん拡散してください、
そしてどうぞ岩泉を助けてください、との言葉が胸に迫った。

情報を流してくれたKさんも、違うバスに乗っていたけど
帰り際のセンターで落ち合ったとき、泥だらけのびしょ濡れで
びっくり。Kさんの現場は地下の泥出しで、一輪車も入れない
細い通路から搬出しなければならず、一度土砂を土嚢袋に詰め
それを人力で搬出するという作業のため、かなり重労働だったよう。
その日の現場によって、作業内容が異なるため
晴れていてもカッパは必要かと思われます。
また、スコップを持っていない人はバスに乗る前に借りられるので大丈夫だし、
土嚢袋も不足しているそうなので、可能なかたは持参すると良いです。

長期需要が予測されるため、今日以降もバスを運行して
くれるそうなので、私のように、自力で行くのは自信がないというかた、
是非利用して行ってみてください。
女一人でも、体力がなくても、力になれることはあると思います。

盛岡市のHP/災害ボランティアの募集について
http://www.city.morioka.iwate.jp/kenkou/chiikifukushi/saigaikankei/1016968.html




藍の生葉染め

20160810

連日の猛暑の中、現場作業でくたくたになっても
夜間は22度程度と涼しく、2~3時頃の風がす~っと体をなでると
次の日にはすっかり回復して夏バテ知らず。
これが岩手の良いところだなとあらためて認識する。
ありがたや、ありがたや。

立秋前日、東京から帰省中の義理の妹と姪たちと、
紫波町の藍染め工房「ねこの染物屋」に行ってきた。

こちらの工房では、天然藍の灰汁建てで、主に型染めの手ぬぐいや
褌などをオリジナルデザインで作っている。
藍の蒅(すくも)は徳島から取り寄せ、広葉樹の灰汁で藍を建て
媒染も手袋もいらない色落ちしない本藍染めということで人気があり
紫波町に住んでいると何かと根子さん(工房店主)の作品に出会う機会がある。

先日お邪魔した際、畑にタデ藍が茂っていたのを見て、
興味があるので生葉染めをやってみたいとお願いし、
機会を見計らって帰省中の姪っ子ちゃんたちも一緒に体験することになった。

とりあえずみんなは綿のバンダナを藍で染めて、
私は絹のストールを生葉で染める段取り。
(生葉は絹やウールなどの動物性繊維しか染まらないそう)
藍瓶には昨日建てたばかりという藍がぶくぶくと泡立ち
工房には独特な匂いが。
子供は敏感なのでその匂いがちょっと大変だったみたいだけど
根子さんいわく、建てたばかりの元気な藍だから匂いも強いらしい。
そして、藍色がより濃く染まるらしい。ナイスタイミング!


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基本の絞りや板染めで模様をつけ、
藍瓶に3分程度浸した後、空気に触れるように指で広げて少し置く。
空気に触れることで酸化発色する。
これを3回繰り返す。




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私の生葉染めはみんなで協力して。
藍の株を刈り取り、葉を摘んで、ミキサーでジュースにし染料をつくる。

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絹を浸して4分程度→空気に触れさせる
これを、4回繰り返す。

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完成~!それぞれ、個性的でかわいい!
写真だとわかりづらいけど、実際に見るとストールだけ淡い空色です。

そしてねこの染物屋さんが8月13日(土)、材木町夜市で
生葉染めの体験教室を開催するそうです。
今の時期しか出来ない生葉染め。興味のあるかたは是非体験してみてください。

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ちゃっかり満面の笑顔がチラシに (^_^;)


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