愛と気概

20170704

3年前、義父と義母の故郷へ
ご先祖様のお墓参りの旅に主人と二人ででかけた。

その時「墓じまい」について、初めて深く考えさせられた。

都市移住化に加えて少子化、核家族化、住宅事情・・
信仰への薄れも相まって、もはや墓というものが
現代のライフスタイルとかけ離れた文化であること。
そして「墓じまい」に直面した人たちの淋しさや苦悩。

その問題に、3年後自分が直面することになろうとは・・
わかってはいたものの、早かったな-。

本家が関西にある我が家には墓がない。
義父は生前、「俺が死んだら、どこよりもおっきな墓建てんねん!」
と言っていたそうだ。
義母は「よっしゃ、そうしたるわー」と言いながら、
「お父さんにはそう言ってるけど、ウチはほんまはいらんと思うとる」
・・・
私達に子供がないために、二代で墓じまいするのはわかっている。
重荷になるだけじゃないか、ということ。
主人と二人で話し合って、友人知人にも相談した。
(結果、同年代の友人知人は考えたこともないテーマだったらしく、ほぼ参考にならなかった)

確かに重荷かもしれない。
でも、先のことは正直わからない。
わかっていることは、義父が望んでいたことと、
義母も本当はあれば嬉しいに違いない、ということだった。
それで、私達がなんとかするから、お墓は建てましょうよ、と言った。
義母はとても嬉しそうだった。

義父のお葬式に来てくれた関西の親戚にも、
息子夫婦がこう言ってくれたから、建てることにした、と説明し
ええ嫁さんもろてほんま幸せやな、よかったなー 
そんな風に言われて私たちも嬉しかった。

ところが、お葬式も終わり、親戚の人たちが帰る直前のこと。
再びお墓の話になったその時、

「ウチは絶対反対。」

大阪のおばちゃんだった。
義母の双子の姉で、私達夫婦も大阪の家に泊まりに行くほど仲の良いおばちゃん。

「皆、墓じまいの大変さが全くわかってない!
いま、どこでも墓じまいで頭悩ましてんねんで。
しまうのわかっていながら今更墓建てるアホがどこにおんねん!」

「そりゃ、墓建てろ言われて、嬉しいのはわかる。
嬉しいに決まっとるやろ。
せやけどよく考えなあかん・・!
(私に)あんたも、よく考えて物言わな、あかんで!」

涙が出た。
皆、良かったね、と言いながらも、
本当は心配してたかもしれない。
大阪のおばちゃんは、一番に私達の事を考えて
このまま「良かったね」で、解散しても良かったはずの場で
あえてそう言ってくれたのだ。
そして結局、1年でも2年でも、ゆっくり考えて決めることにしよう、となった。
おばちゃんの愛と気概には、完敗。
このことは忘れないよ。ありがとう。

私はこの家に嫁にきて、最高に幸せだと思う。
家族、親戚の人たちの愛に触れるにつれ、
自分が変わっていくのを感じている。

スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

Pagetop